ブログ版/外国帯同妻リアル

外国出向辞令を受けた夫との生活を嫁の目線で語ります。

旅行者に最適!は忌避の呪文

今週のお題「海外旅行」
現地在住者の目線で海外旅行に来る日本人について書いてみる。


私ごときが住んでいるならチョロい国なのだと思われるようだ。物騒な所と比べるとチョロいのは確かだけどさ、誰も呼んだこと無くね?でも、『行ってきたった』顔をしたがる人は増えた。ヤバい所に住んでた時は誰も来なかったもん。


私は地方出身で、結婚して上京したら、地元の『友達』は急増した。最初のうちは訳もわからず、呼んだ覚えもない『友達』のために現地ガイドをしてきたものだ。自分が人気者だったのだと勘違いしてきたけど、住んでる地名が人気だっただけらしい。


(こう表現すると申し訳ないけど、)『人気者とは言えない場所』に転勤になった夫に帯同すると、『友達』は激減し、音沙汰なくなるのだな。それが外国だった場合は、たまーに『外国にメールなんて送る方法がわからない!』なんて言う人も居るし、仕方ないと思ってた。


それで、当地である。チョロそうだ。今ほど円安でない間は色んな人がこっちに来たがった。もうビックリするよ。日本国内の人気ない土地(ゴメン……)に住んでた時よりも連絡が頻繁に来るんだ。『休暇が取れそうだから、そっち行ってもいいかなぁと思ってて。』新婚時代ほど甘くなくなった私は、色々理由をつけて多くの人に辞退してもらった。

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断れない相手については、現地ガイドとして自宅に迎え入れた。都内の旅行はみなさん綿密に調べてコース決めてきたものだけど(昼間勝手に遊んで来るから宿だけ貸してってのも居た)、海外旅行って情報が仕入れにくいらしいね。私の意見も求められた。実は断定するのは苦手、相手に選択肢を残すような勧め方をする。


『この写真の所は、観光客に最適。』『ここら一帯は、観光客だらけ。』『これも旅行者のるつぼ。』こう勧めた所は内容も確認せずに断られた。『定番スポットなのに行かなくていいの?』いいんだってさ。『アレもコレもソレもダメってなると、観光客が絶対に来ないような所とかになるけど……。』前のめられた。


なんで観光スポットに観光客が多いのか?そこに外国人が来たら嬉しい何かが有るからである。外国人が来ても嬉しい物が何もない所に連れて来られても、外国人である日本人が来て嬉しいはずは無い。楽しくなさそうな顔をされても驚かなかった。


食べ物もしかり。『こことかここは観光客に人気で……』却下。『じゃあ、地元の人に人気だけど日本では食べられてない物でも食べる?』……。いいよ、別に。ひと口食べて無理って言うのわかってたもん。名物に旨い物無し、を体感しに有給消化してわざわざ来てもらったみたいになってしまった。


どう考えても、旅行者に最適と思われる場所に連れていって、観光客だらけの店で食事させた方が満足度の高い海外旅行になっていたはず。私は何と説明して、観光地に観光客を連れて行くべきだったのだろう?もてなすのが下手な『友達』を頼らないことが、海外旅行を楽しむコツであるように思う。