ブログ版/外国帯同妻リアル

外国出向辞令を受けた夫との生活を嫁の目線で語ります。

衝動

f:id:masuhana:20150627010820j:plain

あれはアラサーの頃。ふある。は、大手企業の子会社で機嫌よく働いていた。服装が自由だったからオシャレも楽しめた。ある日、親会社から従業員全員絶対参加のイベントでセールストーク要員ではなく、一日中地味に立ってる役を務めるように言われた。『特に親会社様の要請でこういう役なので、地味で目立たない真面目なスーツ着用でお願いしますよ。』って上司に頼まれたし、ネイルも落として変身を遂げることにした。

『ふある。のそんな姿を見たくなかった。』……とか言って夫はすごく嫌がった。年齢的にも就職活動中の女子大生のような格好は厳しいと思うし。でも、『学校の先生に無理矢理モヒカンを刈られた不良』……っぽい屈辱は感じなかった。『いつもチャラい格好してるけど成人式では日本人らしい正装として袴履くぜ夜露死苦!』……みたいな変身願望が有ったような気がする。誰にも『ギャップ萌え』って言われなかったから、やっぱり似合ってなかったんだろうけど。

f:id:masuhana:20150627010821p:plain

しかし、今回ばかりは、『ぐぬぬ……』と、なってしまった。愚痴しか書かないブログ記事なんて作りたくなかったのだが、もう書きたくて仕方ないのでこの場を借りて書かせてもらう。衝動に任せて思ったまま書くのが好きな私の、屈辱的な気持ちが誰かに伝われば嬉しい。


日本からの出張者が外国で暮らす私たちに日本ならではのお土産を持ってきて下さる時、とても嬉しい。ただ、夫の勤務先は残念ながら上品とは決して言えない社風である。私物しか持たずに来た出張者の食事代を会社の予算の関係で経費から出す代わりに、外国で暮らす我々が自腹で払い続けることも多い。普段質素に暮らしている身としては、長居されると非常につらい。

例外も居られる。『やっぱり日本の物が恋しいでしょ?』って毎回お土産を(その方が受け取るわずかな出張手当を上回る額、自腹で)買ってくる少数派の存在はありがたい。ただ、中身がアレなので、誰から何を受け取っているかは心の中に留めておくことにしている。例えば独身男性に対しては、一つ千円で使い捨ての、男性が独りで使うというナニを配っているそうだ。

f:id:masuhana:20150627024036j:plain

我が家は単身者ではないので、多少は考慮してもらえた。が、しかし。『そこそこの役職のいい大人が、こんな物を買ってきてヒャッハー!とか言うか?』感は否めない。幸い、セクハラ系では無かった。しかし、それについてポジティブなコメントを発するという行為自体が私にとっては恥辱なのだ。作った笑顔で、『逆に、斬新さがイイですよね。』と、泣く泣くポジっておいた。

数日後。『まだお土産Webにアップしないの?』と、催促された。心配性の親が見ているところで再度、ポジれと?大人都合で本当の商品名は書けないが、『五円玉チョコ1個』と大差ないものである。泣く泣く写真を上げた。『そこそこの役職の人がチープな駄菓子をもったいつけて配るようなレベルの会社なんです~ぐふふ~。』って書くと親が心配するが、あたかも小学生の甥が一人旅してきて持ってきたお土産であると誤認させるような載せ方だったら、チープに見えないのではなかろうか。


なんとか親が心配して電話をかけてくることのないような載せ方は出来た。しかし、何度もポジるという屈辱があまりにつらく、このような記事を書かせてもらうことにした。長い長い愚痴で申し訳ない。