ブログ版/外国帯同妻リアル

外国出向辞令を受けた夫との生活を嫁の目線で語ります。

外国出向候補者の採用

どんどん話が脱線してしまって何がテーマのブログだったか忘れるところであった。本題に戻って、私が外国で暮らすこととなったきっかけの部分を書いておきたい。

 

夫に名前を付けるのも忘れていた。M田くんとしておく。M田くんは新卒でビッグな企業に入社し、色んな国への出張をこなしつつ、合間に嫁(私のことである)を見つけて結婚。人生初の外国出向に嫁も帯同させる。帰任後に色々あって(今回は詳細を割愛)、退職。

 

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転職するにしても極力手取りの良い所に行きたいと考え、某中途採用募集している大企業に応募。何度も面接を受けている間に、並行して別の会社にも興味を持ちつつあった。『次こそ最終面接です』……と言われていたその日が来る前に、ある中小企業の担当者から電話が来た。

 

突然だが明日すぐに面接を受けに来て欲しいと言う。『色んな国に出張して回っている役員が今だけ日本に帰国してきているので、日程を合わせて下さい。』それでは仕方ないなぁと、急遽出向くこととなった。

 

面接終了時、当の役員が本社のみならず色んな営業所にM田くんを連れて回る。『M田さんには外国に出向してもらいますが、最初は国内で研修受けてもらうのでみなさんヨロシク。』いつの間にか採用が決まって挨拶に回っていたらしい。

 

これも何かのご縁だと思い、最終面接予定だった会社と、そこを斡旋してくれた転職案内会社にお詫びの電話を入れ、ある中小企業に入社することとなった。『たまたま俺が面接予定のない日にたまたま多忙な役員が帰国していたなんて、よっぽどの縁があったんだろう。』ってM田くんは言っていたが…。入社してから間もなく気付いた。この役員、全然多忙でもないし、滅多なことでは日本から出ない。

 

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年月が経ち、M田くんも出向候補者の選考に口出しする立場になってから更に気付いた。中小企業はこれぐらいのウソが付けないと、現場で使える人材を採用するチャンスが回って来ないのだ。高学歴だったり語学堪能だったり外国出向経験が有ったりする人材が来たら同様の手段で面接に呼ぶ。しかし、高確率で面接日の前に『もう他社に入社することが決まってしまってすみません。』と、辞退されるようだ。

 

人材理想像なる人物がコンタクトしてくると、そんなウソを付いて呼び出し、『では何日から出社できますか?』と、考えさせる時間も与えず最終面接にも合格というスピード採用。逆に、『もうちょっと違う人が来てくれたらなぁ』って感じの候補者が来ると、ダラダラ先延ばしにすることで、なるべく欲しい人材を確保しようとしているらしい。『絶対ないです!』って人が来たら(ありがち)、その時だけは返事も早いらしいけど……。

 

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上司は有能なサラリーマンらしいが、履歴書から漂う雰囲気はよろしくなかったらしい。何日待っても何のレスポンスも無いので積極的に電話して、積極的に面接日を作ってもらって、それで気にいられて採用され、積極的に働いて、その後管理職まで登りつめたそうだ。

 

転職活動のコツみたいなのを知ることが出来た頃には、M田くんの年齢は中途採用してもらうには上がり過ぎてしまった。中小企業に入社してみたいと思っている若者が居れば参考にして欲しい話だが、少なくともこの会社、親しい人には勧められないなぁ(別エントリーにてその理由を書く予定)。