ブログ版/外国帯同妻リアル

外国出向辞令を受けた夫との生活を嫁の目線で語ります。

意識高い系メールアドレスの顛末

まだ若~い頃、ふある。は外国かぶれを全面に出したイタイ女だった。いわゆる粘着の存在も気にならないぐらい、『私もお姉さんを習って頑張ります!』って下から目線な女の子たちに持ち上げてもらって調子に乗っていた。『アドバイスありがとうございました!』から発展してメル友になった人も居たが、そこで使っていたアドレスもちょっとイタかった。

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ちょっと違うんだけど、メアドの@より左側が『ピョートル』だったとして話を進める。外国かぶれっぷりを強調したかったので日本人っぽくないアドレスにしたかったのだ。『ピョートル』で始まってるのに最後が『.jp』になってしまったら、『のっぺりした極東アジア顔なのに金髪に染めてる人』…っぽくて中途半端ではないか。これ又ちょっと違うんだけど、アドレスの最後が『.uk』だったとして更に話を進める。あたかも『欧米顔にしてブロンドなのに日本語堪能で親切な人』としてみんなに喜ばれているような気分を楽しんでいたものだ。


しばらく使い続けていたメールアドレスに困ったことが起こった。私はこれを『第一次本物ピョートル事件』と読んでいる。twitter的な色んなwebサービスからメールが来まくるようになってしまった。しかも、日本語ではない(.ukだし?)。更に悪いことに、英語ですらない。もう日本語しか覚えてないよ、困ったなぁと思いながら解読してみると、だいたいのメールの意味は同じであった。

『ピョートル様、ご愛顧ありがとうございます。仰っている現象は全て仕様でございます。再度、説明箇所(リンクあり)を熟読した上で、快適にご利用頂けますように。』『ピョートル様、ご愛顧ありがとうございます。前回もご説明申し上げましたが……。』

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本物ピョートル氏は、ろくに説明も読まない上に自分のメールアドレス(東洋人なのにピョートルで始まり.ukで終わる、うらやまけしからんメアドを私が先に取っていたせいで、違うメアドで妥協したはず)まで覚え間違っているウッカリ野郎のようだ。『私じゃないです。』って返信したい衝動に駆られたが、私のパソコン、日本語と英語しか打てないのだ。『違う、違う……。』って思いながら受信し続けているうちに、本物ピョートル氏はクレーマーを卒業したか自分のアドレスを思い出したかして、第一次本物ピョートル事件は収束した。


数年経過。またメールが来まくっている←イマココ。そろそろ第一次本物ピョートル氏が使い慣れているであろうwebサービスのほか、私の聞いたことがないsnsサービスに至るまで、あらゆるサイトから日本語でも英語でもないメールが来まくるのだ。これ又だいたいの内容は同じである。

『やぁ!ピョートル=チェチェレフスカくん!あと一歩で登録完了だよ。君のすべきことは一つだけ。ここ(リンクあり)をクリックすればいいんだ。早く君と仲間になりたいよ。』『ピョートル=チェチェレフスカくん!てこずってるみたいだね。簡単簡単、ここ(リンクあり)クリックする。それだけだよ。もうひと頑張りさ!』

第二次本物ピョートル事件の犯人は出会い厨らしい。一部webサービスからのメールでは、下の方に小さな文字で、『もしあなたが本サービスを使用したくないのにこのメールを受け取っているのなら、誰かがあなたのアドレスを間違って入力してしまったのでしょう。ここ(リンクあり)をクリックすることでこのようなメール送信を止めることが可能です。』って書いてくれていたので、数は減らせた。

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もし若い外国かぶれ意識高い系女子が意識高い系メールアドレスを取得しようとしているのなら、元お姉さん(現おばさん)からアドバイスしておきたい。末尾だけでも『.jp』にしなさい。中途半端な知識で今後の人生ずっと外国語メールをさばき続けるのって結構負担になるから。